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雪月花のエロゲ批評 創世奇譚アエリアル

原画 川原誠 , ざせつおう , 田口まこと(SD) , ikki(メカニックデザイン)
シナリオ 井上啓二
あらすじ
温暖化現象を遙かに上回る “惑星高温化現象” に襲われた、西暦2040年の地球。
北極&南極の氷山、北欧のフィヨルド、ヒマラヤの氷河、シベリアの永久凍土―― あらゆる氷が融解し、地球全土が海没。
生き残った僅か10万人の人々は、人工海上浮揚都市『アクアポリス』で絶望に満ちた漂泊の日々を送る。

そんなアクアポリスに、追い打ちを掛けるように正体不明の機械生命体・SPOOK(スプーク) が襲いかかる!
蒼穹の空と紺碧の海に挟まれて、アクアポリス防空隊 と SPOOK の激しい空中戦が繰り広げられる!
圧倒的な数のSPOOKに、ジリジリと消耗し、追い詰められていく アクアポリス。
そんな滅亡寸前の人類の前に、謎の美少女・星海凪と人型機動超兵器・アエリアルがその姿を現す。

凪とアエリアルが、残された人類に指し示す未来とは――?
人口海上都市『アクアポリス』で繰り広げられる、恋と友情、出会いと別れ、生と死――


シナリオ 15/20
井上さんが得意とするヒューマンドラマは今回も健在であり人が絶望的な状況ながらでも必死に生きようとしているのがすごく伝わってくるシナリオでした。
絶望的な状況だからこそ時代に抗おうとするもの、流されるもの、力があるから戦わなければならないのか、個々人の戦う理由、そして現実という理不尽さこの辺りの描写のうまさは流石だと思いました。
さらにアルテミスブルーで指摘されていた終盤の失速も結構改善されていたように思えます。
章毎に見ていくと3章まではアエリアルの世界観を説明しながら絶望的な状況を理解させるための部分となっています。
4章からはシンがシナリオでもよく出てくる大人になるためのシナリオとなっておりその中で人類の脅威と戦う形になっています。
6章では人類同士の小競り合いがありますがここは少々退屈ながらも必要な描写だったと思います。BIGOの人が言ってたように人類同士で戦う恐ろしさを忘れてはいけないというのを思い出させるというのはこの状況においては必然だと思ったからです。
7,8章に関しては個人的に非常に燃えました。やはり総力戦というのは熱いと感じますし、今までに名もない脇役にもドラマがあったため彼らが散っていくさまは胸にくるものもありました。
井上さんが書くシナリオはホントに脇役もメインもいろんな意味で目立ち、好き嫌いは分かれますが非常に印象に残るキャラだと思います。

ですがここからが今回残念だと思った部分です。
今回のテーマは時代に合わせられた大人だと思います。
前回のアルテミスブルーも子供と大人の対比が多く見られました。
前回は桂馬という男が大人代表でありまたみんなの憧れで、今回はそこのポジションに東郷シュウがいました。
ですがシュウではやはりまだ足りないなとコンプ後感じました。
なによりシュウには絶望と挫折が足りなすぎると感じました。確かに行動力もあり結果があるので説得力はあるように聞こえますがあまりにも理想を口に出しすぎたと思いました。
ここがアルテミスブルーの桂馬との差だと思います。
彼は大事な部分で語り後は行動と背中で見せてきました。
だからこそ誰もが憧れめざし、称えてもあまりくどさがなかったのだと個人的に思ってます。そして周りの大人である涼子やケイトもやはり亜希子には遠く及ばないというものでした。
だからこそ彼らの言う言葉はくどく聞こえたのかもしれません。
娑婆っ気 筋金という言葉は確かに間違ってないと思いますし、大人への成長は確かにそうなのかもしれませんが語られすぎたのと語るキャラクターに魅了が足りなかったのが今回の最大の欠点だと思います。どちらかというと軍艦の艦長や補佐官たちの言葉の方が重みがあり彼らから語られたこれらの言葉は余り個人的にはくどさがなかったように感じます。
さらに減点だと思ったのが戦闘描写と戦闘内容そして物語の構成です。
飛行機による空中戦は非常に魅力的であり演出不足ながらも文に迫力がありました。ここは多分ライターの好きな分野なのでしょう。ですがアエリアルの戦闘となる途端に淡白なものが多くなります。唯一良いと思ったのは4章の水中戦ですね。
それ以外はどうしても動きがないのとあまりに強大な力のため圧倒さが目立ってしまっていました。
そのためにアエリアルを出しにくい状況となりさらに戦闘も淡白とロボットものを求めた人にはどうしても低評価にならざる終えないのでしょう
さらにエロゲである分岐、ルートというものがこの作品の面白さを減点しているものだと思います。ルートも既存のエロゲのような主人公とヒロインというものとは大分違います。
だからこそ中途半端となり結果としてどちらの層からも良い評判が得られないものとなってしまいました

キャラクター 18/20
上記でも描きましたようにやはりキャラはモブ サブ メイン全てが生きているキャラだと思います。
先ほど書いたシュウ 涼子 ケイトに関しても受けは悪いですが確固としたものが持っている以上それが個でありシナリオでは大切なキャラなのだと思います。
また主人公であるシンは非常に多くのものを失いそして苦難を乗り越えながらライターの書く大人へと成長していきます。
ネタバレは避けるように書いているので詳しくは書きませんが大人になるというのはあることを乗り越えることだとアエリアルを読んでて俺は受け取りそれはおれ自身も思っていたことでした。
そして乗り越えた先に良く出ていた娑婆っ気が抜け筋金が入り大人になるということなのでしょう。
これをしっかりシンは物語中にやり遂げたと思っています、それがどんな結末であっても
ここの部分があるからこそシンが最後に大人を語るのは良かったと思います。
また子供陣である未来 尾身の成長も少しゆがんだ形であったのも面白かったと思います。
彼らこそ時代に強制的に大人にされたというのが表現されていたように感じました。
急速に変化する状況の中で無理やり時代にすり合わせたことにより結局は周りの大人に都合の良い大人になってしまい自分で望んで大人になったシンとの良い対比だったのではないでしょうか?

そして鍵になる凪ですがこれが非常に良いキャラをしていました。
人工物に良くある感情のない状態から感情を宿していく過程が秀逸であり、まただからこその彼女の決断だと思いました。
少しネタバレなので伏せてます
ただやはり彼女を主としたグランドは欲しかったですね・・・
アナザーエピソードがありますがあれはどちらかというとバルドスカイのファンディスクの世界線みたいな形でしたので、できれば彼女にも結末を選ばしてあげて欲しかったです
そして最後に声優の演技です。
声優というのはここまでキャラを生かせるのかというくらいの熱のこもった演技でした。
絶叫シーン、狂うシーン、悲しみ、全てが手抜きを感じられない本物を感じることができました。魂がこもってるといってもいいくらいです

音楽 16/20
アルテミスブル-の時は雰囲気に非常にマッチしていたBGMも多かったですが今回は少し微妙だった気がします。
戦闘曲も少し疾走感が足りなかったのとシンミリする曲が少しはずれだったのですね
しかし、Vocal曲が非常に気に入っています。挿入歌が流れたシーンはやっぱり非常に熱かったですし、OP曲が劇中で流れた時はおおおとなりました。
特にOPに関しては非常にお気に入りであり今でも毎日聞いています

エロ 12/20
エロの絵は非常にエロいと思います。肉感というか萌絵にはない人の魅力を感じました。
ただエロのテキストが非常に独特ですのであまり抜きには使いにくいですw
なんというか洋モノのノリでなんか笑えますね

システム・演出 15/20
システムに関してはそれほど悪くはないのですがスキップの速度が少々遅いように感じました。
またルートの概念もあまり意味を成さずやはり一本道にするべきではないかなと思いました。
最後に演出ですが今までに比べるとかなり頑張っています。ホントに成長したと思いますがやはり戦闘モノとしてはかなり弱いです。
もう少し動きのある演出が必要だったのと爆発、ミサイル、機銃が当たった場合がちゃっちかったです。

総評 79/100
ここまでシナリオに関して不満を言いましたがそれでも物語へ引き込む力はあり今は少ない魅せるエロゲーではなく読ませるエロゲだと思っています。
それは俺が人の熱い生き様や個々人の信念や思想の対立、その上で生きていくということの難しさ現実の厳しさというものが好きだからかもしれません。
確かにロボモノといった作品としては微妙ですし批判されると思います。その中でも厳しい現実を生きる多くのキャラクターの生き様を書いたヒューマンドラマとしてはやはり良いものだと思っています。

今回も井上さんが書きたいシナリオを書いたというのが感じられました。
個人的にライターはやはり自分の好きなものを好きに書ききって欲しいと思っています。それが例え酷評されても何人かは面白いと思う人がいるかもしれませんですし、それこそがそのライターが一番楽しく書けるのだと思います。
最近は演出や絵で魅せるエロゲーが非常に多く少し前の文で見せるエロゲーが減ってきたなーと思ってます。もちろんどちらもニーズがあると思うのでどちらも大事だと思います
ですがこういうテーマをしっかり持って書けるライターは個人的には貴重だと思うので賛否も非常に出るかとは思いますが次回も自分の書きたいものを書ききって欲しいです。

このレビューを読んでくれた方々はありがとうございました
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tag : エロゲ レビュー

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Author:雪月花  
二次元住人雪月花です。

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