メーカー きゃんでぃそふふと
原画 すめらぎ琥珀
ライター かずきふみ
あらすじ
2034年、日本。
海の向こう側では、今もどこかで戦争が起こってる。
そういう世界情勢を、なんとなくは把握していたけれど。
どこかで響く銃声は、あまりにも遠い。
なんてことない田舎町に住む俺にとっては、そのはずだった。
でも、とある事情で俺たちの通う学校は無期限の休校という廃校に近い状態になってしまい、校舎は陸上自衛軍に接収されることになってしまって。
そしてやってきた、陸上自衛軍女子工科学校の生徒達。
部隊名、第0教育隊第2区隊。
所属隊員はすべて女性。
物珍しさから少し興味はわいたけど、物騒なことは嫌いだった。
だから絶対に関わるつもりはなかったのに、なぜかその0教2区隊ってやつに組み込まれることになって……。
これは平凡に過ぎるはずだった毎日が、少しずつ変わっていく物語。
――いずれ戦地に赴くあの人に、俺はなにをしてあげられるだろう。
ということで久しぶりに感想書きたくなった
エロゲでした。
まずゲームとしてはあらすじのラストに書いてあるように、ヒロイン達が街を離れ戦場へ赴くまでが大体のシナリオです。
なので戦場の最前線でドンパチやって敵を一掃したり、敵の基地に強襲かけて制圧などの軍事戦略的なものではないのでその部分を期待してる人にはズレが生じると思います。
共通では普通の学園モノのテンプレ日常に時折戦争や実験の影を覗かせ徐々に日常が崩壊していくのを描いたシナリオになっています。
個別は大体3種類のシナリオになっています
ましろ 恋歌 志乃の実験組
環の前半3人のまとめと真ルートへの導入
小夜子ルートという名の真ルート
実験組はヒロインの抱える問題に主人公が突っ込んで解消→恋人のテンプレ展開に別々の伏線を巻きながら最後に戦闘シーンという流れになってますね
ここで先に主人公に触れておきますと、ガンナイトガールの主人公は本当に今流行りの非現実系俺TUEEEEE主人公の真逆タイプの無力型主人公でなおかつ無力な割に行動力は俺TUEEEタイプという中々やっかいなものとなっています。
正直ダメか良いかでいえばダメだし、自分もプレイ中に何度も呆れるというか??感じになりました。多分主人公=プレイヤーと置いちゃう人は絶対できない
エロゲかと
ただ、個人的にはこの世界観とヒロインではこの主人公じゃないとなというのがコンプ後の感想です。
1つは、ヒロインがどいつも壁を作ってるのと常識(理不尽ツンデレとかではなく)から1歩2歩外れちゃってる奴らばかりなのでここに裏表なしに突っ込んでいけるタイプである必要があった
2つ目は、あくまでも日常にこだわった主人公だったおかげで戦地へ送るという結末を書けたのと真ルートの
これが、俺の戦争だ!(若干のネタバレセリフなので見たい人だけで)
がすごく良く感じたなと
あとこれは本当に個人的なものですが戦争じゃなくても本当に周りで気味が悪いことが起こって自分の身内、友達に危害が及びそうになった時に何もできないと焦るし、かといって現実も基本的には無力ですし、だからこそ安心するために日常を渇望するっていうのは個人的には共感できたのでこの部分に関してはあまり不快ではなかったです。
話を戻します
環ルートは恋人ってよりもパートナー的な感じで今まで謎に振り回されてた話がこちらから積極的に謎へ迫っていく形で進んでいきます。
今までの伏線の8割の答え合わせをしながら残り2割と新しい謎を残して真ルートへ
真ルートは今までの伏線回収をして正真正銘の最終決戦ですね
とは言っても世界が滅ぶのを救ったり、戦争の勝敗が決まったりするわけでもなく
小さな田舎町で起こった小さな物語の終わりといった感じです。
残念に感じたのはやはり真ルートのラストのあっさり具合とちょっとしたエピローグのご都合
エピローグの結末には文句はないのですがましろや恋歌くらいにはエピローグをひっぱて欲しかった。
主人公も志乃ルートでは割とダメな部分と良い部分がバランス取れていたのですがましろの時と小夜子では少し暴走気味だったのが気になりましたね。反省はするんですが、熱くなるとすぐ繰り返してしまうあたりなど
それとどの戦闘シーンも熱く、人型外骨格もカッコいいのですがやっぱり少なさは感じましたね
シナリオ外に関するCGやBGMに関してはとてもレベルが高かったです
特にCGは12年でもTOPクラスでとても綺麗な背景とすめらぎさん独特のキャラ絵で非常に満足でした
総評 85/100
2012年を締めるにふさわしい作品でした。
主人公の合う合わないはかなりありますがその点以外ではどれもがハイレベルでまとまった優秀作だと思います。
ライターがガンダム好きーなのかわかりませんが実験関連はニュー○イプ研究所みたいな感じや環ルートで主人公が夜刀から力を借りて出撃するときにXのオマージュかわかりませんが
「あなたに、力をーなんてね」等、すごくうまく使えていたなと
tag : エロゲ レビュー